Before (改善前)

コネクタへのメッキでは母材金属から上層めっきへの拡散防止として、間にニッケルメッキをされることが多くあります。ニッケルメッキをする事で接触部表面の耐摩耗性向上にも役立っています。しかしながら、高周波特性(導波性)が要求される情報信号伝送用コネクタの場合には強磁性金属であるニッケルメッキは伝導損失が多くなり適していません。

V

After (改善後)

高周波領域では金属表面に電流が流れる表皮効果が起きます。反磁性金属である銅メッキを下地に施し、表面には銀メッキをすることで製品に特性付与することができます。

POINT(要約)

  コネクタへのメッキでは下地に拡散防止としてニッケルメッキをすることが一般的ですが、高周波領域で使用する製品の場合には磁性により伝導ロスが大きくなってしまいます。導波管など高周波領域で使用する製品の場合には、下地に銅メッキを施し、銀メッキをすることで高周波特性を最大限引き出すことが出来ます。電子回路では必ず周波数特性を持ちます。低周波では特に気にする必要はありませんが、高周波になると周波数特性を考慮した設計が必要となります。適切な下地メッキを選択することにより製品の品質向上に繋がります。