Before (改善前)

メッキと熱処理 Before

メッキでは硬度を求められることがままあります。硬度が高いメッキとしては硬質クロムメッキが一番に挙げられます。しかしながら、環境規制が厳しくなった昨今では、クロムメッキで使用される6価クロムが問題視され、代替え技術が要求されるようになりました。

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After (改善後)

メッキと熱処理 After

クロムメッキの代替として、たとえば、無電解ニッケル-リン合金メッキが挙げられます。単に無電解ニッケル-リンメッキを施しただけでは硬質クロムメッキほど硬くすることはできませんが、熱処理をすることで硬質クロムメッキにも劣らない硬度を得ることが出来ます。

POINT(要約)

メッキ機能性として硬度が求められることがあります。硬度の高いメッキとして硬質クロムメッキが挙げられますが、環境規制等により使用することが難しくなっています。代替えとして無電解ニッケル-リン合金メッキ後に熱処理をすることで硬質クロムと遜色ない硬度を得ることが出来ます。またスズメッキではリフロー処理と呼ばれる熱処理を行い内部応力の除去を行うことでウィスカー防止を行ったり、亜鉛メッキでは水素脆性除去にベーキングと呼ばれる熱処理を行ったりします。チタンなどの難メッキ材へのメッキでは熱処理を施すことで、密着性を向上させることができます。
このように、メッキと熱処理を適切に選定し、組み合わせることにより、硬度上昇、内部応力緩和、密着性向上等の効果が得られ、製品性能を更に向上させることが出来ます。