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磁気センサのホールICや素子の電極端子のめっきが、パラジウム(Pd)めっきから錫(Sn)めっきへと変化した理由は、2003年2月に公布、2006年7月に施行されたRoHS指令の影響が大きいとされています。このRoHS指令は電子・電気機器の特定の有害物質の使用を制限したものであり、鉛もこの有害物質(鉛は人体にとって有害)に該当し、この流れに沿って鉛フリー化が急激に進みました。

元々、回路基板には半田(錫と鉛の合金)を用いて、電子部品が接続されていましたが、電子機器に含まれる鉛を制限する先ほど紹介したRoHS指令が施行されたため、鉛を使わない半田が開発されました。

従来は、磁気センサなど電子部品の端子も半田でめっきされていたのですが、鉛フリー半田に合わせて、鉛を含まない金属でめっきするようになりました。

検討されたのは、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、錫(Sn)などの金属とその合金です。

銀(Ag)は、使用環境によってはマイグレーションによって不具合が起きることがあり、パラジウム(Pd)は、半田濡れ性があまり良くない上に、コスト高という事で、次第に錫(Sn)が主流になり現在に至っています。

磁気センサの端子など電子部品に関して、錫めっきをお考えの場合はメッキ.comへお気軽にご相談ください。