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メッキ.comでは金属にメッキ処理を行う際、前処理工程として脱脂処理を行っています。脱脂処理とはプレスや旋削などの成形工程において金属(製品)に付着した加工油や汚れなどを除去する工程です。脱脂処理の良否によって製品の仕上がりに大きな影響を与えます。代表的な不具合の事例として脱脂不良による密着不良があり、メッキ剥がれと言った不良品となってしまいます。

素材からの密着不良が発生する要因の1つとして脱脂の処理不足があります。めっき処理工程の中で最も不良率が高い工程がメッキ前処理の工程と言われ、メッキ不良全体の80%を占めているとも言われています。この事からもメッキ.comでは重要工程と位置付けて管理し、処理を行っています。

一言に脱脂処理と言っても様々な工程があります。製品に付着している加工油や汚れにも様々なものがあり、加工油や汚れの種類、製品の材質や形状などによって適切な処理方法の選定が必要です。メッキ.comでも製品に合わせて最適な脱脂処理を行っています。

① アルカリ脱脂

メッキ.comへ送られてくる製品は多量の加工油で覆われています。特にボルト・ナットなどは粘度の高い油が付着しています。これらの加工油をアルカリ性の脱脂液によってけん化や乳化させ取り除くのが浸漬脱脂処理です。

冶具にワークを掛けて脱脂液に浸漬させたり、バレルという回転ドラムに製品を入れて処理する方法などがあります。

 

② 弱酸性脱脂、中性脱脂

アルミやマグネシウムなどの両性金属はアルカリ性の脱脂液に浸漬すると溶解してしまいます。弱酸性や中性の脱脂液を使用することで脱脂をおこないます。

 

③ 電解脱脂

脱脂で落しきれなかった加工油やごみ、焼入れ時に発生するスケールや錆(表面上に浮いた状態で発生している錆)などを除去する事が出来る特徴を持っています。

 

上記事例は一般的な脱脂処理方法であり、メッキ.comではさまざまな加工油に対応するノウハウと実績を持ち合わせております。脱脂不良による品質問題でお困りの場合はメッキ.comにおまかせ下さい。