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めっきの膜厚管理は、製品の耐食性や寸法精度などを左右する重要な要素となっております。
厚さの測定の方法は、大別して破壊検査方法と非破壊検査方法がございますが、それぞれ代表的な測定方法を簡単に紹介いたします。
・【破壊式】顕微鏡式断面試験方法
製品を切断し樹脂への埋め込みを行い研磨及びエッチング処理を施した資料の垂直断面を電子顕微鏡で拡大観察して、メッキ膜の厚さを実測する方法。
実測なので精度は比較的高い。製品は破壊するので廃棄処分又は使用不可になる。
・【破壊式】電解式試験法
皮膜と素材に応じた専用電解液を用いて、低電流電解によって一定面積を陽極的に溶解し、素地まで達する時間から厚さを求める方法。
測定器は比較的安価。製品は破壊するので廃棄処分又は使用不可になる。
・【非破壊式】蛍光X線式試験法
測定箇所にX線を照射し、めっき皮膜から放射される蛍光X線の量を測定してめっき厚さを求める試験方法。 非破壊なので大量測定可能。測定装置より大きな製品は部分的にカットする必要がある。
*「メッキ.com」では、日立ハイテクサイエンス社製のケイ光X線膜厚計を保有し、日常的に膜厚管理を行っております。また、お客様のご要望によっては、顕微鏡式断面試験方法も対応できる技術を有し、より緻密な分析を行うことが可能となっております。