銅や銅合金を輝かせる化学研磨 変色も元通り

銅の化学研磨により変色を直す

銅や銅合金は非常に変色しやすい金属です。
変色した銅や銅合金は、見た目も悪く、金属性能も低下しています。

今回はそのような銅、銅合金を見違えるほど綺麗にする化学研磨についてご紹介します。

変色してしまった銅や銅合金も本来の輝きを戻すことが出来ます 。

化学研磨とは

化学研磨は製品を化学薬品へ浸漬処理することにより、化学の力によって製品表面を研磨する技術です。

化学研磨された製品は光沢外観となり、表面粗さ形状の微細化、
滑り性向上、表面の汚れ除去、バリ取りなど製品性能が向上します。

物理研磨との違い

物理研磨(やすり)

研磨の手法には、物理的に研磨する方法があります。
例えば、ヤスリで磨く様な行為が物理研磨になります。
物理研磨は単純形状製品であれば、時間度外視で比較的簡便に処理することが出来ます。
しかし、形状が複雑になればなるほど物理研磨が難しくなります。

また、物理研磨の場合には表面に砥石カス等のゴミが食い込んでしまい
コンタミネーションの原因となる他、加工変質層と呼ばれる組織の変形や変性を起こし、
母材金属が傷む原因にもなってしまいます。
金属が傷むことにより本来の性能を発揮することが出来なくなっています。

化学研磨の場合には複雑形状な製品であっても処理することが可能であり、
処理後の表面は非常にクリーンな状態であり、加工変質層が出来ません。

化学研磨の活用

また、化学研磨はミクロンオーダーで研磨する為、寸法精度が必要な製品の場合にも適しています。

例えば、パイプ内部や孔の内側は物理研磨することが出来なかったり、非常に難しかったりします。ですが、化学研磨はこの様な製品に対して非常に適した処理です。

まとめ

銅や銅合金に対するメッキ処理も行っております。
光沢メッキでは化学研磨に引けを取らない光沢となります。

銅・銅合金の化学研磨やメッキにつきましては、メッキ.comまで
お問い合わせください。

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