Answer (回答)

バイポーラ現象とは、陰極に接していないワークで電池反応が起こることで局部的に溶解して発生するメッキ不良のことで、特にバレルメッキでは、ワークが底付き円筒缶のように内部に空気が溜まる形状の場合に、メッキ槽にバレルが投入された直後に一部のワークが浮遊することがございます、この状態のまま何も対処をしないでメッキ加工を行うとバイポーラ現象によるメッキ不良が発生してしまいます。(写真1)

 

メッキ.comでは、バレルメッキにおけるメッキ浴中のワークの浮遊対策として、下記の様な対応を実施しております。

①  メッキ槽の液量をバレルが完全に浸かるように液面制御を行い、浮遊するワークにバレル角が必ず接触するようにして、強制的なワークの傾きによる空気抜きにより、ワークを沈める方法を実施。(図1)

②  更に、バレルの内部にワークを強制的に沈める治具を設置して、ワークの接触傾きによる沈降をより確実にする方法を実施。

③  ①②により完全に沈んだワークへの急な過電流を防止する対策として、バレル投入時の電流設定を悪影響のない電流に自動的にコントロールする方法を実施。

などで、ワークの浮遊によるバイポーラ現象のメッキ不良の発生は無いよう予防されています。

メッキ.comでは、バレルメッキに関して、多数の経験と実績が御座いますので、お困りの方は担当者までご連絡下さい。

バレルメッキで水に浮く形状のワークでのバイポーラ対策はありますか?