バスバーや接点部品へのメッキ ニッケルメッキとスズメッキをどう選ぶ!?

バスバーや接点部品に対してニッケルメッキとスズメッキどちらがいい?

一般的に、バスバーや接点部品へのメッキとしてニッケルメッキ、スズメッキのどちらも使用されています。

しかしながら、どちらがより適しているかについては、使用目的により異なる為、正解はありません。

製品の使用環境などを想定し、より良いメッキを選択する必要があります。

ここでは、ニッケルメッキとスズメッキの選び方について詳しく解説します。

ニッケルメッキとスズメッキの違いとメッキ選択

① 硬度によるメッキ選択

ニッケルメッキとスズメッキではニッケルメッキの方が高硬度であり、接触機会の多い接点部品などの場合には耐摩耗性が高いニッケルメッキの方が優位であると思われます。

一方で、長期間接触し続けるバスバーなどの場合には展延性の高いスズメッキの方が、接触相手に対して馴染むため、優位であるのではないかと考えられます。

②接合方法によるメッキ選択

溶接による接合ではニッケルメッキの方が適しています。

スズメッキは融点が低く、一般的に使用されている高温の溶接方法ではスズを溶接することが出来ません。一方で、ニッケルメッキはチタンやアルミニウムなどの溶接し難い材料に対してメッキすることで、溶接し易くすることができます。

ハンダによる接合ではニッケルメッキ、スズメッキ共にハンダ付け可能ですが、スズメッキの方が低融点であり、馴染み良く適しています。

③ 電気特性と環境温度によるメッキ選択

ニッケルメッキは融点が高く、耐熱性が高いメッキであるため、高電力の製品に適しています。一方で、スズメッキは融点が低い為、高温環境下では使用することが出来ません。

スズメッキの方が電気伝導性は高く、接触圧力が低い場合でも良好な接触を維持することができます。

まとめ

メッキでは製品の使用環境を想定した上で、設計者様やご依頼者様が何を重視するかをよく検討して、

メッキを選択する必要があります。

ニッケルメッキとスズメッキでもそれは同じで、想定される使用目的によりメッキを選択する必要があります。

メッキ.comでは様々なメッキ技術や過去の知見から、お客様の製品に適したメッキをご提案いたします。

私たちの様々な経験がメッキ種選択の足掛かりになればと思っております。

メッキ.comでは数多くのニッケルメッキ、スズメッキ製品を手掛けております。

ニッケルメッキやスズメッキについてはメッキ.comまでお問い合わせ下さい。

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