亜鉛メッキとクロメート

亜鉛メッキは防錆被膜として、産業用機械や建築資材等に広く利用されています。

亜鉛メッキは犠牲防食被膜と呼ばれ、亜鉛自身が劣化することで、中にある母材を保護する働きをします。

例えば、ボルトやナット、テンションプーリなどに利用されています。

また、純粋な亜鉛メッキではありませんがガルバリウム鋼板(アルミと亜鉛、珪素を含む)は、

亜鉛の腐食箇所がメッキ層の腐食の進行を止める働きとして活用されています。

 

亜鉛メッキは機能的な防食目的だけでなく、装飾目的としても高い評価を受けています。

また、近年ではメッキ液の進歩により均一電着性にも優れています。

この様に材料へ機能付加をもたらす大変素晴らしい亜鉛メッキですが、

耐食性はメッキの膜厚や後処理など、メッキ仕様に大きな影響を受けます。

ですから、使用目的や使用環境に合ったメッキ仕様を選択する必要があります。

 

亜鉛メッキに欠かせないクロメート処理

 

亜鉛メッキでは通常、メッキ後にクロメート処理を行います。

クロメート処理を行うことで、未処理のモノに比べ、耐食性が飛躍的に向上します。

これは、亜鉛メッキの表面にクロム酸を含むクロメート被膜を生成し亜鉛メッキ表面を保護するからです。

クロメート被膜は被膜中に含有する6価クロムの量が多いほど耐食性に優れており、クロムの含有量により色調が異なります。

広く利用されてきた6価クロメート被膜ですが、グリーン調達(環境省が地球環境への有害性の少ない製品を優先的に採用するように促した法律)の普及に伴い、

近年では6価クロムを使用しない方向になっています。

 

3価クロメート処理

 

メッキでは6価クロムの代替技術として、3価クロメート処理が実用化されています。

技術が進歩し、3価クロメートでも色調を調節できるようになっています。

例えば、光沢クロメート、有色クロメート、黒色クロメートがあります。

研究により3価クロメートの耐食性は飛躍的に高くなっています。

しかしながら、未だ6価クロメートに及んでいないのも事実です。

その為、クロメート被膜の上にトップコートをすることで更に耐食性を高めることもできます。

 

まとめ

 

メッキ.comでは亜鉛メッキ及びクロメート処理を行っております。

現在は鉄道や自動車に使用される部品の亜鉛メッキを主に行っており、厳しく品質管理しております。

亜鉛メッキやクロメートについてはメッキ.comまでお問い合わせください。